ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

2015-01-01から1年間の記事一覧

アルジャーノンに花束を

33歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵声雑言と嘲笑に満ちていた。昼間はパン屋でこき使われ、夜は精薄センターでの頭の痛くなる勉強の毎日。それでも、人の好いチャーリイは、少しも挫けず、陽気に生きていた。そんなある…

探偵の探偵

中堅調査会社が併設する探偵事務所に、決して笑わぬ美少女・紗崎玲奈が入校する。探偵のすべてを知りたい、しかし探偵にはなりたくない、という彼女には自分からは言えぬ過酷な過去があった。調査会社社長・須磨は玲奈の希望を汲み、探偵を追う"対探偵課"の…

灰 夜 新宿鮫 Ⅶ

目覚めたとき、鮫島は闇に包まれた檻の中にいたーーー 自殺した同僚・宮本の七回忌に彼の故郷を訪れた鮫島。宮本の旧友と会った直後、周囲の何かが動き出す。麻薬取締官、県警の刑事、地元の暴力団。その深夜、鮫島は拉致されたーーー底知れぬ力の影が交錯す…

氷 舞 新宿鮫 Ⅵ

西新宿のホテルで元CIAのアメリカ人が殺された。事件の鍵を握る平出(ひらいで)組の前岡に迫る鮫島。しかし、なぜか公安警察が立ちはだかった。その背後には元公安秘密刑事・立花の影がーー。捜査の過程で鮫島は、美しく孤独な女・杉田江見里と出逢い、…

戦国風流 前田慶次郎

〜 おのれの信じるまま、自由に生きて、出世も望まず、権力を持とうとも思わなかった武将がいた!群雄割拠の戦国の世に前田利家の甥として生れながら、特定の主君に仕えることを嫌い、生涯をかけて自分だけの生き方と哲学を求め続けた硬骨漢・前田慶次郎。そ…

炎 蛹 新宿鮫 Ⅴ

新宿署刑事・鮫島を、犯罪者は、恐れを込めて「新宿鮫」と呼ぶ。植物防疫官・甲屋は、外国人娼婦によって、"恐怖の害虫(フラメウス・プーパ)"の蛹を追っていた。羽化まで数日。蛹を追って、鮫島と甲屋は、危険な罠に満ちた闇に挑む! 命をかけて熱く闘う男…

ようこそ、わが家へ

真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに、車は傷つけられ、部屋か…

のぼうの城 下

「戦いまする」 三成軍使者・長束正家の度重なる愚弄に対し、予定していた和睦の姿勢を翻した「のぼう様」こと成田長親は、正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負ら癖のある家臣らの強い支持を得て、忍城軍総大将としてついに立ち上がる。「これよ、これ。儂が求めて…

のぼうの城 上

戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百…

無間人形 新宿鮫 Ⅳ

新宿の若者たちの間で、舐めるだけで効く「新型覚せい剤(アイスキャンディ)」が流行り出した。薬(シャブ)を激しく憎む新宿署刑事・鮫島は、執拗に密売ルートを追う。財閥・香川家の昇・進兄弟の野望、薬(シャブ)の独占を狙う藤野組・角(すみ)の策略…

64 下

記者クラブとの軋轢、ロクヨンをめぐる刑事部と警務部の全面戦争。その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた三上は、長官視察の本当の目的を知り、己の真を問われる。そして視察前日、最大の危機に瀕したD県警をさらに揺るがす事件がーーー。驚愕、怒涛の…

64 上

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと匿名問題で揉める中、〈昭和64年〉に起きた翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。組織と個人の相克を息詰まる…

屍 蘭 新宿鮫 Ⅲ

もう!アップデの度に文字サイズが変更になるの、勘弁してほしいよ〜 …と愚痴からのスタートです。犯罪者たちから「新宿鮫」と恐れられる、新宿署刑事・鮫島。新宿の高級娼婦の元締め・浜倉が殺された。事件に迫る鮫島前に浮かび上がる産婦人科医「釜石クリ…

世に棲む日日(二)

裏表紙より…海外渡航を試みるという、大禁を犯した吉田松陰は郷里の萩郊外、松本村に蟄居させられる。そして安政の大獄で、死罪に処せられるまでの、わずか三年たらずの間、粗末な小屋の塾で、高杉晋作らを相手に、松陰が細々とまき続けた小さな種は、やがて…

毒 猿 新宿鮫 Ⅱ

「はてブロ」アップデートで戸惑いが隠しきれない…ということで、「勝手にシリーズ化」集中読破シリーズから「毒猿 新宿鮫 Ⅱ」読了致しました。表題の「毒猿(どくざる)」とは、狙った獲物は逃がさないプロの暗殺者「職業兇手」の意。1991年刊行、19…

舟を編む

先日、このブログを始めたころの投稿を見直した。(今でもそうだが)まったく読めたもんじゃない…と、我ながら反省した次第です。1年以上続けてみて変わった事と言えば、「読み終えた直後に書く!」ように心がける。そうする事で、より本からの影響が投稿に…

新宿鮫

前回の宣言通り、「新宿鮫」シリーズ 完全読破を目指し、まずは1作目「新宿鮫」読了です。この作品は吉川英治文学新人賞などを受賞。1990年に発刊、1997年文庫化ですから、たぶん90年代後半に読んだと思うので、約15年ぶりの再読でした。勿論、…

三匹のおっさん ふたたび

2015年も4月を迎え、そろそろ桜の花も見納めとなってまいりました。今回の読了は今期クールにドラマ放送される「三匹のおっさん ふたたび」です。有川浩作品は前回「県庁おもてなし課」に続き、5作品目です。やー やっぱり、読みやすいし面白いです。…

新・魔獣狩り 13 完結編・倭王の城 下

夢枕獏 33年間の集大成「新・魔獣狩り」シリーズ 遂に完結です。いやー 長かった。読み始めは20代でしたからね。さて、最終巻のストーリーは…溶岩樹型の中の洞窟で凄まじい量の黄金を目にした 毒島・ひるこ・美空、そして鳳介。そこに、川口の案内で白井…

流星ワゴン

今回はブログテーマに最も相応しい、今期ドラマ化作品「流星ワゴン」 読了です。重松作品は前年9月読了の「あすなろ三三七拍子」以来。「とんび」と合わせて3作目。どれもドラマ化作品…と言うことは、ドラマ化しなけりゃ読まないということですね。でも、…

新・魔獣狩り 12 完結編・倭王の城 上

集中読破も終盤戦。「完結編 倭王の城」上巻 読了です。20年以上続いた(途中、結構 止まってましたが…)「新・魔獣狩り」も本格的に完結に向けて動き出しました。それもとんでもない加速度で。序章での、空海・平賀源内、そして徐市(徐福)のエピソード…

ヴァン・ショーをあなたに

「いい仕事がしたいんです!」と今クールのドラマの主人公が言ってました。私も本当に「いい仕事」がしたいと思ってます。賃金や待遇などに左右されない「いい仕事」…ホント、日本って「利益主義」というか、経営者は利益追求する事が企業の目的だと本気で思…

新・魔獣狩り 11 地龍編

集中読破「新・魔獣狩り」も残すところ あと三冊。今回は第11弾「地龍編」読み終えました。今回も過去エピソードと現在が入り混じっての構成。過去編では「空海」編と「平賀源内」編の2パターン。まずは空海。狩場明神に高野の地を借り受ける約定として陸…

プラ・バロック

今回は先日放送された「クロハ 〜 機捜の女性捜査官」の原作「プラ・バロック」 読了いたしました。まずはドラマの感想から…ほとんどの方が感じたかと思いますが、某ドラマ「ア◯フェア」と「ス◯ロベリーナ◯ト」を足して2で割った感じ…でしょうかね。しかし…

新・魔獣狩り 10 空海編

前回からのドーベルマンVS「毒島獣太」&「ひるこ」のシーンからスタート。ドタバタギャグ的な立ち回りで、屋敷の中に逃げ込まれてしまう。その時、「寿海」は「九門鳳介」に「飛狗法」の秘密を語っていた。そしてこちらは「黒御所」「猿翁」VS「仮面の…

限界集落株式会社

2015年1月クール、ドラマ原作の第一弾 「限界集落株式会社」読了です。2011年に発刊。ある資料によると17万部売れたそうですね。私も「過疎の村出身」なので2013年に文庫化されたときから、気になっていたのですが、今回のドラマ化決定で、昨…

新・魔獣狩り 9 狂龍編

新・魔獣狩りシリーズ 第9弾 「狂龍編」読了です。関係ないですが、カバー絵が作者の顔に見えるのは私だけでしょうか?スタートは前回からの「拷問先生」への拷問返しシーンから。毒島獣太が怒りまくってます。ひることのコンビも絶妙。そして拷問先生への…

世に棲む日日(一)

今回は大河ドラマにちなんだ歴史物。昨年に引き続き 鉄板「司馬遼太郎」の「世に棲む日日」第1巻 読了です。刊行は1975年。「長州の人間のことを書きたい」という一言から始まる物語の主役はご存知「吉田松陰(寅次郎)」と「高杉晋作」。第1巻では幼…

新・魔獣狩り 8 憂艮編

集中読破「新・魔獣狩り」もついに第8巻「憂艮(うしとら)編」読了です。スタートは忘れられていた男「川口」が仲間を引き連れての洞窟探検のシーンから。なんかコイツ、御子神冴子を裏切ったらしいです。そして 今回から毒島獣太の相棒、陰陽師「ひるこ」…

ふるさと銀河線 軌道春秋

2015年 早くも1ヶ月が過ぎようとしています。今回は「みをつくし料理帖」の作者 高田 郁の現代小説「ふるさと銀河線」を読了いたしました。この作品は女性向けコミック誌に連載していた「軌道春秋」という漫画の原作脚本から新たに小説として書き改めて…