ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

君の膵臓をたべたい

f:id:K-norita0426:20170920063613j:image

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて・・・・・。

読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!

 

2015年発刊、本屋大賞2016年「2位」(1位は宮下奈都『羊と鋼の森』)。2017年4月に文庫化。本の帯によると「累計180万部突破」というベストセラー。

私も7月28日公開の実写映画にむけて購入したのですが、「第7刷」となっており文庫化後も爆発的に売れているようですね。

 

膵臓(すいぞう)を食べるぅ⁈」

最初、このタイトルを見たときは「どんなスプラッター小説」かと勘違いしそうに……なりませんよね。多分、「膵臓の病気」を巡っての「切ない恋模様」な展開……なんだろうと想像してました。

 

ですが、その私の「チープな想像」を軽々と超えていきましたね。いや〜 切なすぎますねぇ。

 

主人公とヒロイン「桜良」は、「恋人」ではなく、「秘密を共有する仲良し」という関係。この微妙な距離感で繋がる「二人」。ヒロインの親友「キョウコ」や元カレなど近い関係の人々が訝しむ中、「高まっていく二人の気持ち」。そして、驚愕のラスト……からの「号泣」「嗚咽」が待っておりますよ。

 

デビュー作でこのクオリティー。その後の作品が文庫化したときは是非 手にとってみたいと思いますよ。

 

個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

ここからは余談。

 

映画鑑賞後に読了する作戦は今回も成功。主演の「浜辺美波」「北村匠海」のピュアな演技がピッタリハマっており、「小栗・北川」の12年後設定は「要らなかった」……というのが個人的見解です。まぁベテラン2人も「新人2人の演技」を意識して演じていたと感じたのは「流石」と思いましたがね。

最後の主人公(若い方ね)の「嗚咽」とエンディングの「ミスチル」で、見事「涙腺決壊」させていただきました。(ネタとしてですが)映画鑑賞後に「ホルモン焼きを食べようか?」なんて思ってましたが、「不謹慎」「不適切」だなぁ…と思い直し、止めました(汗)

 

12年後の設定を加えるというストーリー変更。原作通りの方が(しつこいようですが)しっくりくると思います。「ヒロインの想い」を胸に、主人公が「不器用」に「少しずつ」前に進んでいく。そして「彼女を愛した人々」が「彼女のおかげ」で「繋がって」いく……そこの辺りが「キモ」だと思います。

 

2018年に「アニメ映画化」が予定されている様ですが、是非とも「連続ドラマ化」や「親友・キョウコ」目線での「スピンオフ」とか、実現させて頂きたいですねぇ。もちろん主役の二人はそのままがベストですけどね。