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ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

アルジャーノンに花束を

海外作品
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33歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵声雑言と嘲笑に満ちていた。昼間はパン屋でこき使われ、夜は精薄センターでの頭の痛くなる勉強の毎日。それでも、人の好いチャーリイは、少しも挫けず、陽気に生きていた。そんなある日、彼が夢のような話が舞い込んだ。大学の偉い先生が、頭をよくしてくれるというのだ。願ってもないこの申し出に飛びついたチャーリイを待っていた連日の過酷な検査。検査の競争相手は、アルジャーノンと呼ばれる白ネズミだ。チャーリイは、脳外科手術で超知能をもつようになったアルジャーノンに、奇妙な親近感を抱き始める。やがて、手術を受けたチャーリイに新しい世界が開かれた。友情、愛、憎しみ、性、そして人生の哀愁。それらが渦まく正常人の社会は、何も知らなかった白痴の状態より決してすばらしいとは言えなかった。そして、何よりもチャーリイを苦しめるのは、彼を見捨てた肉親への愛であった。今や超知能をもつ天才に変貌したチャーリイは、父母のもとへ帰り、あらたな人生を歩もうとする。彼は家族の驚嘆、そしてそれに続く笑顔を思い浮かべ、希望に胸ふくらませ故郷へと旅立つ。だが、彼の悲劇的な運命を暗示するかのごとくアルジャーノンは狂暴化し、死んでいった……。
科学を越えたヒューマニズムを繊細な感性が描き出した感動のネビュラ賞受賞作。

前クールのドラマ原作というよりも、不朽の名作「アルジャーノンに花束を」やっとこさ読了です。

実を言うとこの本、友人が持ってるから…ということでお借りしたのですが、なんと新書版だったので、持ち運びもせず、地道に大事に自宅で睡眠前に読む…という感じで、約2ヶ月くらい費やしました。

作者はアメリカの作家「ダニエル・キース」。1959年 中編版として発表、翌年 ヒューゴ賞を受賞。そして 1966年(私の生まれた年です)に長編小説に改編し、ネビュラ賞を受賞しました。
特出すべきは、作品の冒頭の表現。作者は主人公と似た状況の人物が書いた文章を参考にして、冒頭の文章スタイルを表現したそうです。

そして、1978年、「小尾芙佐」が、原文の表現を日本語の漢字・句読点やテニヲハを使用して見事に翻訳。ウィキペディアによれば、「裸の大将」で有名な画家「山下清」氏の放浪日記の文章を参考にしたようです。そういえば、以前 訪問した鎌倉文学館にも資料が展示してありました。

主人公・チャーリイ・ゴードン自身の視点による一人称で表される物語は、1968年・2000年・2006年と3度 映画化され、日本でも2002年と今年2015年にドラマ化されました。作品が違えども、主軸である「いじめ・虐待」、そして「愛情」は、今でも人間にとって大きな課題であると思います。

知能が高まった為に、狂暴化し好戦的になった「アルジャーノン」。知識を得ることで、「隣人の悪意」を理解してしまった「チャーリイ」。知識・知能が高まることが、幸せになることではなく、幸せとは「愛情」によるものなんだなぁ…なんて強く感じちゃいましたね。あと、人の中には善と悪が渾然一体となっている…とか、悪意というのは伝染していくもの(って宮部みゆきか!)…なんていうことを思いましたね。

でも、この名作は読み返すごとに、いろいろ新たな発見がある作品だと思いますね。まあ、読み手の感情によって、物語もその都度違って見える…ような気がしますね。いつか再読したいと思います。


2015年7月21日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️


そして、ここからはドラマの感想を少々…

野島伸司&山Pのコラボということでしたが、随所に「野島節」をひしひしと感じました。、野島氏の「現代社会へのアンチテーゼ」と、この「アルジャーノンに花束を」という作品は、まさに「同族」。山P・デスノ窪田・ジュニア阿須加の「イケメン三銃士」のキャスティングは…まあまあでしたが、1998年の野島ドラマ「聖者の行進」の主人公・いしだ壱成の父親役抜擢で、完全に「TBS野島ドラマ」の枠に収まりましたね。また、主題歌のベット・ミドラーの名曲「ローズ」は、まさにこの曲しかない選曲だと思います。


そして現在は、夏クールドラマに合わせて、「探偵の探偵」と「池井戸作品」を読破中。一ヶ月に一作というペースでいきたいですね。

あとは、8月といえば「終戦」。それにちなんだ…

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こちら「日本の一番長い日」も読破予定です。

毎日 暑い日が続きそうですが、読書ペースをキープしていきたいと思います。

尚、「アルジャーノン」を貸してくれた長崎のY嬢、ありがとうございました。近々、きちんとお返ししますので、今しばらくお待ちください。


それでは、また次回。