戦国風流 前田慶次郎
その風流にして波瀾の生涯を描き出す傑作長編小説。
今クールのNHK木曜時代劇「かぶき者 慶次」に合わせて、「戦国風流 前田慶次郎」を読んでみました。前田慶次(郎)と言えば、1990年 発表の原哲夫「花の慶次 〜 雲の彼方に 〜」で世の若者に知られるようになった人物。その原作となったのは1989年の隆慶一郎「一夢庵風流記」です。その隆版「前田慶次」に遡ること10年前、1978年にこの作品は発表されました。
この作品は前田慶次郎の幼少年から晩年までの波乱万丈のエピソードが描かれています。そして「かぶく」ことを「風流」という言葉で表現しており、文章も難解な部分も無いのでスラスラ読み進められると思います。
そして(北斗の拳のレイ的な存在の)奥村助右衛門の「末森城死守」や前田利家の「水風呂」のエピソードなども盛り込まれていて、今一度、「一夢庵風流記」を再読してみたい気分になりました(が…スケジュールが詰まっているので、またの機会に…っていつ読めるんだろう?)。
今だったらきっと「ワンピース」なんだろうなぁ。
2015年6月26日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️(と⭐️⭐️⭐️⭐️の間くらい)
そして、木曜時代劇「かぶき者 慶次」の感想を少々…
「石田三成」の遺児「新九郎」を密かに育ててきた「前田慶次」。上杉家取り潰しを狙う一味がその秘密を狙って暗躍。「天下のかぶき者」と呼ばれた前田慶次は如何にしてこの苦難を乗り切るのだろうか…というストーリー。「三本の大根」や「囲碁勝負での拳骨」などのエピソードも盛り込まれていました。
村上版をベースに隆版のキャラとエピソード、そしてイケメンと美女をキャスティングすれば、低視聴率にあえぐNHK大河の救世主になること間違いなしだと思いますよ。
そして、残るは「アルジャーノン」と「鮫6」。鮫はなんとか今月中、アルジャーノンは来月に繰り越しちゃいそうです。
それでは、また次回。