ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

石の繭 警視庁殺人分析班

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モルタルで石像のごとく固められた変死体が発見された。翌朝、愛宕署特捜本部に入った犯人からの電話。なぜか交渉相手に選ばれたのは、新人刑事の如月塔子(きさらぎとうこ)だった。自らヒントを提示しながら頭脳戦を仕掛ける知能犯。そして警察を愚弄するかのように第二の事件がーーーー緻密な推理と捜査の迫力が光る傑作警察小説!

最近「探偵物」ばかりだったので、久しぶりの「警察物」は読みやすい。推理よりも犯人との駆け引きの方が個人的には興奮しますね。

今回の読了は、麻美和史「殺人分析班シリーズ」第1作目「石の繭」です。こちらは昨年 WOWWOWにて連続ドラマ化されました。「木村文乃」嬢が主演なのも私好みでしたね。

題名の「殺人分析班」とは、「今野敏」氏の「ST」のような特殊スキルの持ち主……ではなく、警視庁捜査一課の『十一係』の中の「予習・復習」が好きなメンバー……とでも言いましょうか、主人公の「如月塔子」を含む5人のメンバーのこと。日々の捜査終了後に「飲み屋」にて「犯行のスジ読み」をして、翌日からの捜査に繋げるという……「仲良しチーム」のことなんです。(今回はそれが裏目に出たりしてましたけどね。)

ストーリーは、「トレミー」と名乗る「知能犯」に手玉に取られる警察。犯行を防ぐには「トレミー」の指示に従うしかないという状況で主人公たち「殺人分析班」はどうやって犯人に近づけるだろうか……とういう流れです。

冷静に考えてみれば「意外と単純な犯行」なのですが、クライマックスは「一本取られた」という感じで、ありそうで無かったような展開がスリルに満ちていて秀逸だと思います。この事件の後の主人公「塔子」がどれだけ成長したのかも、このシリーズの読みどころ…かも。

それと、作者は「ドラマ化を想定してグロいシーンを控えた」と言っているように、(某苺夜のような)目を背けたくなるような描写はあまり無いようです(ドラマでは、結構 ありましたがね)。

という訳で、個人的には「続きが読みたい作品」と思いました。新作は「年一冊ペース」の様なので、次作が出たら次を読む…という感じで読み進めたいと思います。


今度は地上波で、是非 次回作の連ドラ化をお願い致します。フジの火曜22時あたりでね。


2016年3月15日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(ちょっとオマケかな)


「刑事」「探偵」物が多かった今期クールのドラマですが、(相棒・科捜研を除けば)平均10%を超えたのは2つだけという寂しい結果。来期クールはどんなドラマがヒットするんでしょうか?

さて次回は、今期クールはテレ東系でドラマ化された ……

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富樫臨太郎「生活安全課0係」シリーズを読みたいと思います。現在出ている3冊に加え、4月には新作も発売予定…らしいです。

それでは、また次回。ごきげんよう。