ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

信長燃ゆ (下)

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「王権守護」ーーー 甲斐武田家を滅ぼし、さらに勢力を増した信長は、いつしか朝廷の禁忌に触れつつあった。ついに信長への離反を決意する前関白・近衛前久。朝廷に身を置きながら、信長と深く結びついてしまった東宮夫人・晴子。信長というあまりにも大きい存在に畏怖と動揺を隠せない明智光秀羽柴秀吉。周到な陰謀が、天下人を追いつめはじめ、すべての意思が本能寺へ集結する。

新年に読み始めた「信長燃ゆ」。難産でしたがようやく読み終わりました。誤解の無いように言いますが、決して「面白く無かった」訳ではありません。むしろ面白かったですよ。唯、馬鹿な私が禁断の「スマホゲーム」なんかダウンロードしたばっかりに………。結構ハマると止められないですね。

さて下巻は「武田家滅亡」と「恵林寺焼き討ち」によって、「信長」と決裂することを誓う「前久」が「光秀」を籠絡して「本能寺の変」を起こさせる……という流れ。「前久」「信長」「晴子」「光秀」のリレー的な「 目線」でストーリーが語られます。

本能寺の変」といえば、ネットで人気の「激しいダンス」………ではなく、「信長による光秀へのイジメ」が原因と思われ(教えられ)てましたが、(あとがきによると)なにやら「黒幕」がいるらしい……という説が現在では主流みたい。

そう考えれば、この物語の「近衛前久」黒幕説が最も有効な感じがしますね。ある時は「上杉謙信」と盟約を交わし、またある時は従兄弟の「足利義輝」と共に幕府復興を画策し、そして「信長」の最大の脅威であった「石山本願寺」「一向一揆」などの「宗教」との争いも、裏には「前久」が糸を引いていたということらしい。「信長」にとって唯一無二の「ライバル」だったことは間違いないようです。

もし「前久」がいなければ「信長」の天下布武はもっと容易だったかもしれませんし、「延暦寺焼き討ち」などの「信長」にとっての「イメージダウン」だった出来事も起こらなかったかもしれません。そう考えると、「才能があること」ってちょっと「怖い」なぁ……なんて思っちゃいました。

物語の最後は「本能寺の変」が起こる「直前」で終わっているので、そのまま「上巻」序盤のシーンを読みたくなるという「無限ループ」状態。「上巻」の序盤を再読したら、結構「情感」が違いましたね(って、シャレじゃありませんよ)。


2016年2月19日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️


作者は1996年に「関ヶ原連判状」を書き上げた時に、「信長燃ゆ」の構想があったようです。そして、前日談「神々に告ぐ」を書き上げた後に、この「信長燃ゆ」を書き上げることができたようです。

阿部氏の戦国三部作、残り2作「神々に告ぐ」「関ヶ原連判状」もいつかは読破したいと思います。特に「神々に告ぐ」は興味がありますね。「松永久秀」やら剣豪将軍「足利義輝」なんか興味深いですね(ってゲームのやり過ぎか……)。


さて、大河ドラマ真田丸」について少々……

現在 4話までしか観てませんが、巷では「真田昌幸」役 の「草刈正雄」が注目されているようですね。物凄く「狡猾な男」をどこか「コミカル」に、そして「スマート」に演じているからですかね。お茶の間の「熟練マダム」を「ハート」をガッチリ「鷲づかみ」してますね。この勢いで「紅白の司会」なんか……あっ、「ディーン五代」の方から人気ありそうですねぇ。


そして難産だった「信長」の後は、大河に合わせて 司馬遼の「風神の門」といきたいところですが……

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こちらも新年にSPドラマが放映された、「吉原裏同心」第3巻「見番」を読みたいと思います。


それではまた、次回。お楽しみに〜。