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ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

小暮写眞館(下)

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人の想いは思いもかけない場所に現れることがある。たとえば写真とか。英一の小学生の弟、光(ピカ)の様子がおやしい。友人のテンコによれば、彼は写眞館の元主、小暮さんの幽霊に会いたいのだという。そして垣本順子、英一と家族、各々が封印してきた過去が明らかになる。
読書の喜びがここにある。感動の結末へ。

2016年 あけましておめでとうございます。本年も「ミーハー的」な読書を「マイペース」でいきたいと思います。改めて申し上げますが、基本的には「文庫本」なので、本当の「読書ファン」の方には「全く無意味」なブログです。「今更感満載」ですのでご了承下さいませ。
てな訳で、またまた「上下巻で年越し」してしまいました。まぁこのタイミングじゃないと、読めませんでしたけどね。

無駄話はこれ位にして、宮部みゆき「小暮写眞館(上下巻)」 読了です。下巻はドラマの2話と最終話にあたるエピソード。ドラマ版では語られなかった部分を小説が、小説ではサラッと流した部分をドラマが、それぞれ補強し合っての相乗効果が発揮されていますね。是非 ドラマ版も観た方が楽しめます。

この作品の素晴らしさは「人のダークな部分を扱って」いても「ハッピーエンド(ぽく)」なっている、しかも「嘘くさくない」という事だと思います。普通「ダーク」を扱うと作品も「陰惨」になり「後味の悪い」作品になります。それが「ハッピーエンド」だと「嘘くさく」「薄っぺらい」物語になりますよね。
現実で起こりうる「不幸」から心を救えるのは「立ち向かう強さ」ではなく、「弱々しく」「何処にでもあるような」他人からの「親切」や「お節介」……かもしれないし、「親切」や「お節介」をした側の「生きる力」や「喜び」になっているのかもしれない……なんてことを感じちゃいました。

前回も書きましたが、グイグイ引き込まれる感じではなく、「読んでいる状態が自然」と感じるような作品です。こういう面白さもあるんですね。

最後に、カバーの「ローカル線の景色」も機会があれば見てみたいなぁ……なんて思いました。


2016年1月5日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(宮部みゆき、再認識しました)


巻末の解説を読んだとき、「何故 宮部みゆき作品を最近 読まなかったのか」「何故 代表作で名作と言われてる「理由」「火車」「模倣犯」を読む気にならないのか」が理解できました。自分なりの「宮部みゆき」イメージが「あまり良く無かった」ということなのですね。現実でも、陰惨な事件が次々 起こっているのに、小説でまで「追体験」したく無かったのですね。
作者自身も「現代ミステリー」よりも「時代ミステリー」に傾斜していたらしく、「現代モノ」を書くことに物凄くエネルギーを消費してしまい、次を書くまでに「かなりの充電」が必要らしいです。読み手が披露する以上に書き手もそれ以上に疲れるのでしょうね。
それでも今回、作者の文章力レベルの高さには脱帽ですね。絶妙な言葉遣いとテンポは、(今更ながら)日本トップレベルの作家だと再確認いたしました。今後、代表作の「理由」「火車」「模倣犯」の3作に挑戦したいと思いますが……こちらも若干「充電」が必要ですかね。

そして、次の読破作品は、去年、いや一昨年から読もうと思っていた こちら……

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箱根駅伝を題材にした、三浦しをん作「風が強く吹いている」です。今日現在 折り返し地点、箱根駅伝でいえば「復路を走り出した」あたりでしょうか。成人の日あたりに読了予定です。

それでは、また次回。お楽しみに。