真夏の方程式
先日、CS放送にて映画版をまず観てからの読書スタート。今回はこの方法が正解だったかも。映画では印象に残らなかったシーンもしっかりイメージできましたよ。
そして、通常とは逆に映画の感想から……
はっきり言って、一回寝てしまいました。「湯川と少年のエピソード」が印象強く、事件の方は犯人や動機が最初からわかりきっていたので、この作品の肝である「少年を思いやる湯川の微妙な心情」が、イマイチ感じられなかったと思います。
それに比べて原作の方は、物語終盤までは映画の印象通りでしたが、後半になるにつれ「少年の人生を歪めることのないよう」にと苦悩する湯川が、少年を守ることを最優先に真相解明をアプローチしていきます。その湯川の「さりげなく優しい友情」がこれまたカッコ良かったりするんですね。
そして、表題の「真夏の方程式」とは、少年が体験した「真夏の出来事」を人生においてどのように答えを出していく、その「方程式」という意味だったと私は解釈しました。
最初は自ら避けていた「少年の存在」。それが触れ合うことで「友情」に変わっていく湯川の心情。そして、少年がこの夏でチョットだけ「大人」になっていくストーリー。いろいろな人物の「愛」がすれ違った為に起きた「悲劇の連鎖」。そんな闇の中に一筋の希望が見えた作品でした。
2015年8月29日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(最後のシーンで⭐️一つ追加)
このガリレオシリーズ、続く7・8作目も今年 文庫化されました…が、読むのは来年以降になりそうです。ごめんなさい。
さて、次は第8位・麻耶雄嵩「メルカトルかく語りき」の予定ですが、これもシリーズ物らしいにで最初の作品も読んでみるつもりでいます…が、まだ購入前なので とりあえずこちら……
「世に棲む日々 3巻」を読むことに。気づけば「大河ドラマ」も11話たまってます。2ヶ月以上 観てなかったことになりますね。
今月はナツヨミ的にノルマ超えの「7冊」読破できました。ただ単に月曜日が5回だった分、読書時間が多くとれただけですけどね。
さて、次回で去年のブログアップ数と並びます。年間70冊をめざしてがんばるどー。
ではまた、次回。