屍 蘭 新宿鮫 Ⅲ
もう!
アップデの度に文字サイズが変更になるの、勘弁してほしいよ〜 …と愚痴からのスタートです。
犯罪者たちから「新宿鮫」と恐れられる、新宿署刑事・鮫島。新宿の高級娼婦の元締め・浜倉が殺された。事件に迫る鮫島前に浮かび上がる産婦人科医「釜石クリニック」。背後に潜む呪われた犯罪とは? だが、鮫島に突然、汚職・殺人の容疑が! さらに敵の完璧な罠が「新宿鮫」を追い詰める! 息詰まる興奮、圧倒的な感動! 超人気傑作シリーズ第3弾!
集中読破 新宿鮫シリーズ 第3弾「屍蘭(しかばねらん)」読了です。1993年発刊、文庫化は1999年。これも10年以上前に読んだはず…なのですが、前回の「毒猿」と違い、全く記憶に残ってませんでした。
この新宿鮫シリーズ、次巻が出る度に全く違うプロットであることに驚きます。
普通だと、主人公が事件に遭遇、推理して、犯人を追い詰め、逮捕…という流れ、いわゆる「二時間ドラマ」パターンを想像しますが、1作目は定番パターン、2作目は過激なアクションシーンと男の友情、そして3作目は女の様々な愛憎を中心に物語が展開していきます。
そして、今回の殺人の実行者は見た目が普通の女性。ある事の為なら殺人すらも厭わないという、いわゆる「シリアルキラー」。それと、使用する毒物「ディック」は作者の想像で実在しないのですが、この毒物を凶器らしくない「ある物」に付着させて殺人を行っていくのです。
鮫島の刑事としての姿勢が、未知の毒物による殺人事件とその背後にある恐ろしい犯罪を暴いていくのですが、途中 鮫島は1作目とは異なる「絶体絶命の状況」に追い込まれていきます。
その状況の中で、鮫島はどのように行動し、最後には状況をどういうふうに好転させていくかも見所です。かなり「大どんでん返し」なんですけどね。
前回と違って全くと言っていいほどアクションシーンがありません。しかし、それに勝るとも劣らない女の「愛憎劇」は背筋が寒くなるような感覚だと思いますよ。
2015年5月9日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️☆
自分的キャスティングとしては、島岡ふみ枝は「堀内敬子」で確定。もう一人の藤崎綾香は「菜々緒」が鉄板ですが、美人姉妹なので「小林麻央・麻耶」姉妹だったら面白いですね。ついでに用心棒の光塚は旦那の歌舞伎界のお方にお願いしてみては?
そして次巻…
第4弾 「無間人形(むげんにんぎょう)」からは、ついに未読領域に入ります。
しかーし、その前に4〜5冊ほど未読がたまっているので、そちらを先に制覇する予定になりそうです。
それでは、また次回。