世に棲む日日(二)
裏表紙より…
海外渡航を試みるという、大禁を犯した吉田松陰は郷里の萩郊外、松本村に蟄居させられる。そして安政の大獄で、死罪に処せられるまでの、わずか三年たらずの間、粗末な小屋の塾で、高杉晋作らを相手に、松陰が細々とまき続けた小さな種は、やがて狂気じみた、すさまじいまでの勤王攘夷運動に成長し、時勢を沸騰させてゆく。
大河ドラマの進み具合に合わせて読んでいる「世に棲む日々」。第二巻まで読了です。
藩や周りの人々によって「純粋培養」された松陰は、自らが「死に殉じる」ことこそが、「生きること」という結論に至り、死罪になることにで、多くの松下村塾の若者たちに「革命のエネルギー」を注入したのですね。
次巻の感想にも多分書くとは思いますが、松陰ら松下村塾の面々は敢えて「滅びの道」を選ぶことで、支配階層意外の人々の気持ちを一つにすることを狙っていたのでは…と感じることも。
己を犠牲にし、人民を攘夷思想に統一し、政権を軟弱化させ、そして革命を起こす。
まさに、そのシナリオに沿って、歴史は動いていくことになるんですね。
2015年4月30日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐︎⭐️☆
そして大河ドラマの方も、第17話で松陰が死罪になり、長州が本格的に「倒幕」に向かっていくようです。
相変わらず視聴率で苦戦していますが、「伊勢谷 松陰」、個人的にはかなり格好良かったと思います。
敢えて「死に殉じる」ことこそ、松陰にとってはまさに「生きること」。そして、それが「倒幕」へのエネルギーになった事はまちがい無いでしょう。
そして、残すは三巻と四巻。
この後の二冊で、「晋作」がどのように維新の真っ只中を進んでいくのでしょうか…
まさか、「Good Morning、ふみ!」…なんてことは…無い…ですよね。脚本家が違うからなぁ。
それと、注目は晋作の嫁 、萩随一の美人だと言われる「雅(まさ)」役の「黒島結菜(くろしまゆいな)」も大河 初登場!
この娘は絶対 朝ドラのヒロインに抜擢される逸材だと…個人的には応援してます。
でも、龍馬で視聴率が上がったらシャレにならないんじゃ?
それでは、また次回。