ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

世に棲む日日(一)

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今回は大河ドラマにちなんだ歴史物。昨年に引き続き 鉄板「司馬遼太郎」の「世に棲む日日」第1巻 読了です。刊行は1975年。

「長州の人間のことを書きたい」という一言から始まる物語の主役はご存知「吉田松陰(寅次郎)」と「高杉晋作」。

第1巻では幼少時代の松陰から黒船への密出国計画までのストーリー。

優しい家族と厳しい叔父「玉木文之進」らに「純粋培養された」吉田寅次郎は幼き頃より長州藩の「山鹿流兵学師範」であった。藩より九州・平戸や江戸へ遊歴を許され、江戸から奥羽へ向かうという友との約束を優先した為に脱藩・育み扱いの浪人となる。

そして、再び 十年の遊歴・諸国修行を許されて、佐久間象山塾へ。そこで浦賀に来航した黒船を目の当たりにする。そして、日本からの密出国を計画するに至る…で次巻となります。

幕末物といえば「坂本龍馬」と「新撰組」。「吉田松陰」は龍馬に影響を与えた人物という印象しかありませんでした。純粋培養された世間知らずの男だからこそ、禁を犯してまでも行動を起こした気持ちが理解できる気がします。

また、物語の中で松陰が鎌倉にいる叔父の「竹院」という僧を訪ねるシーンがあるのですが、荏柄天神や頼朝の墓、由比ヶ浜や大仏、江ノ島なども巡ったようです。竹院は瑞泉寺の第25代住職になった人物で、瑞泉寺にある松陰留跡碑を近日中に見に行きたいと思います。

2015年2月9日 読了  個人的評価:⭐️⭐️⭐︎⭐️☆



そして大河ドラマの感想を少々…

視聴率、かなり苦戦しているようですね。要因は前々回の「八重の桜」の戊辰戦争のイメージ。そして現在の首相へのゴマスリを想像させる…などネットでは様々な憶測が流れています。

あと、主役は「吉田松陰」や「高杉晋作」ではなく「松陰の妹」と元群馬県令(知事)の「小田村伊之助」である事がイマイチ ピンとこないこともあるんじゃないでしょうかね。県庁問題で高崎市から反感を買っている人物らしいですから。

また、松陰の叔父「玉木文之進」役の「奥田瑛二」。八重の桜でも「佐久間象山」を演じている為、少々ややこしいですね。その為か、今回の大河は「佐久間象山」の登場は無いようですが…

イケメン・パラダイス状態で臨んだ大河ドラマですが、視聴率獲得は今後も厳しそうですね。

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そして、今クールのドラマに合わせて準備した3冊。とりあえずは「限界集落株式会社」から読み進めたいと思ってます。

それでは、また。