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ミーハー的 読書日記

読了した本の主観的な感想 あれこれ

ふるさと銀河線 軌道春秋

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2015年 早くも1ヶ月が過ぎようとしています。今回は「みをつくし料理帖」の作者 高田 郁の現代小説「ふるさと銀河線」を読了いたしました。

この作品は女性向けコミック誌に連載していた「軌道春秋」という漫画の原作脚本から新たに小説として書き改めて2013年11月に刊行されたもの。題名の「ふるさと銀河線」を含む9編の短編集です。

この作品は「ほっこりした温かさ」よりも「切ないほろ苦さ」の方が勝っているのですが、読了後は不思議と嫌な気持ちにならないような気がします。

「リストラ」「老齢化」「受験戦争」「過疎化」「不慮の事故」「バブル崩壊」「アルコール依存」「アルツハイマーと介護」、そして「時代の変化」など、誰でもが抱えているさまざまな現実問題。

時には心が折れてしまうこともあることでしょう。

そんな時には「嘘で美化されたハッピーエンド」よりも「切なくてほろ苦い」この作品の方が「小さな勇気が湧いてくる」ような気がします。

特に、アルコール依存をテーマにした作品の中の一節…
「明日は飲んでしまうかも知れない。けれど今日は飲まない。そんな「今日」を積み重ねて行こうと思うのです」。

この一文から「明日からやればいい」とつい「今日」を無駄に過ごしてきた自分を反省し、日々を大切にしていこうと新ためて思いました。

私ももう既に人生の折り返し地点は過ぎていますからね。
(ちなみに私はアルコール依存性ではありませんので…お間違えの無い様に)

あと、全編を通じて「電車」が効果的に使われていること。そして「みをつくし」ゆずりの「美味しそうな料理」の描写が作品にさらに花を添えていますね。


2015年1月26日 読了  個人的評価:⭐️⭐️⭐︎⭐︎⭐︎

ふるさと銀河線」とは「北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線」のことで、こちらは残念ながら2006年4月に廃止されましたが、現在では観光鉄道「ふるさと銀河線 りくべつ鉄道」として、運転体験ができる人気施設になっているとあとがきに書かれています。いつか ゆっくりと訪れてみたいですね。

ちなみに高田 郁 作品「あい 永遠に在り」が来月(2015年2月)文庫化されます。

みをつくし料理帖」を休載してまで書き上げた物語らしいので発売後、是非読みたいと思います。

では、また。