生活安全課0係 ヘッドゲーム
杉並中央署生活安全課「何でも相談室」、通称0係に娘の死の真相を調べて欲しいという相談が持ち込まれる。今年だけで名門高校の女子生徒が二人、飛び降り自殺をしているのだ。0係の変人キャリア警部・小早川冬彦は相棒の万年巡査長・寺田高虎と高校を訪れるが、そのとき三人目の犠牲者が・・・・・・。KY刑事が鋭い観察眼で人を見抜くシリーズ第二弾!
富樫臨太郎「0係」シリーズ 第二弾 読了です。まぁ スラスラ読めた方ですが、最初に言っておきますが「前回の方が面白い」というのが本音です。
テーマ的には「KY警部 vs 美少女JK」という事なのですが、一般的な刑事・推理モノからちょっと「逸脱」しているような感じなんですよね。(誰かのレビューですが)「TV的には面白いかも」という意見もあるようですが「オカルト的結論」は 私個人は「NG」ですね。
でも、前回も書きましたが 「グロさ」は控えめで、キャラクター設定もしっかりとしているので、「シリーズ」の1つとして捉えれば、許容範囲ではあります。
今回から新キャラの妹「千里」の登場し、相棒の「高虎」との関係も面白くなってきたようです。
引き続き「第三弾」以降も注目したいと思います。「キラークイーン」もチラチラしてますしね。
2016年4月9日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️(前作の方が良かったので厳しめで)
そして「キラークイーン・近藤房子」が登場する別シリーズ「SRO」も現在 6巻+スピンオフ1巻が刊行されています。「0係」が落ち着いたら、そちらの方もレビューしたいと思います。
さて、次は順当に第三弾「バタフライ」……と思っていたのですが、
それでは、また次回。ごきげんよう。
あきない世傳 金と銀 源流篇
「みをつくし料理帖シリーズ」が完結してから1年7ヶ月ぶりに、高田郁の新シリーズ「あきない世傳 金と銀」が遂にスタートです。
ストーリーはと言うと……先月 終了した人気ドラマ「あさが来た」のような「女性主人公が男舞台である「商い」の場で成功していく」という流れになるのではないかと思われます。
そんなイメージで発売、即購入し読み始めたのですが………
朝ドラと違って、主人公がかなりの「苦境」に立たされ(若干 救われる部分も有るんですが)そのままラストまで続いて……次の巻ってな感じなんですね。そんな訳で読書ペースが上がらず苦労致しました。
末尾の解説に登場している番頭「治兵衛」を始め、「お家(おえ)さん」と呼ばれる大女将「富久」や王子様的存在の三男坊「智蔵」、それと一番近い存在になりそうな若女将「菊栄」など、主人公を助けるようなキャラクターも、「番頭」と「大女将」は頼りないし、後の2人は………となり、最後は「マジで こんな展開になる?」ような終わり方で、「ちょっと番頭はん、あきまへんで!」と物申したい次第であります。
主人公「幸」は前シリーズの主人公「澪」と同様に生真面目で頑張り屋の女の子。多分「ピンチ」に次ぐ「ピンチ」な展開になるとは思いますが、「ハッピーエンド」を期待して、静かに事の行方を見守っていきたいと思います。
願わくば、もう少しハッピーな展開を増やして下さいな。もう心配で寝れませんがな。
2015年4月4日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐︎⭐︎
人気だった「あさが来た」ですが、2002年放送の「さくら」を抜いて今世紀最高視聴率「23.5%」という好結果でした。そして、その反動で「〇〇ロス」が続いているようです。特に「五代」「新次郎」の格好良さには、TVの前の老若女女はメロメロでしたね。私は「はつ」と「ふゆ」に夢中でしたけどね。
さてさて、次ですが……
こちらも1月クールに放送されたドラマの原作「鴨川食堂」。実はこちら、あと数ページで読了しそうなんです。
それと、同時に読み進めている富樫臨太郎「生活安全課0係」第2弾も既に読破済みなので、近日中にブログアップ致します。
最後に、
今現在でも九州 熊本近辺での地震被害は続いているようです。
恐れ多くて「頑張れ!」などとは言えませんが、早くの沈静化を、只々 祈っております。
せめて「地震」だけでもおさまってもらいたい……。
それでは、また次回。ごきげんよう。
生活安全課0係 ファイヤーボール
杉並中央署生活安全課に突如誕生した「何でも相談室」。通称0(ゼロ)係。署内の役立たずが集まる島流し部署だ。そこへ科警研から異動してきたキャリアの小早川冬彦警部。マイペースで、無礼千万な男だが知識と観察眼で人の心を次々と読みとっていく。そんな彼がボヤ事件で興味を示した手掛かり、ファイヤーボールとは? KY(空気が読めない)刑事の非常識捜査が真相を暴くシリーズ第一弾!
あっという間に4月ですね。このところ全然「読書」が進みません。スマホゲームにハマっているのが原因か……。
今回は富樫倫太郎「生活安全課0係シリーズ」第一弾「ファイヤーボール」読了です。こちらの作品は2013年発刊、2016年1月に文庫化されました。文庫化に際して第二弾「ヘッドゲーム」を同時発売、次の月には第三弾、そして今月は第四弾が発売予定となっております。
ストーリーは「KY(最近聞かないなぁ)」なキャリア警察官が優れた観察眼を駆使して「事件」を解決していく……という流れ。生活安全課、それも「なんでも相談室」なので「殺人」などではなく「これって事件?」のようなものもズバッと解決していくんですね。いろいろな「事件」が、結局は「一気に解決」となる結末は見事。作者の構成力には脱帽です。
まぁ 別シリーズ「SRO」の主人公「山根新九郎」とイメージが被っているような感じもありますし、キャラクターも「SRO」よりも若干「地味」な感じは否めませんが、今後の活躍(特にアンジーに注目)に期待したいところです。
そして、「SRO」シリーズのラスボス「キラークイーン」の影も見え隠れしたりして……。
これは最終的に「コラボ」的な結末も面白いかもしれません……が、とりあえず第二弾以降の作品も読み進めたいと思います。
最近 主流の「グロい」感じ…ではなく、会話が軽快で気持ちよく読める「警察小説」です。
2016年3月28日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(グロくないのが良いですね)
そして今期クールのテレ東系ドラマ「刑事」ですが、「アンジー」と「課長」以外の「0係」の役名が違っていて、特に 相棒の「高虎」の設定が「虎三(とらみ)」という女性なっていたのはビックリです。
それと主演の「小泉孝太郎」は同時間帯の人気シリーズ「涙の刑事」でも重要なキャラクターを演じているので、個人的にはキャスティングは微妙でした。まぁ (大物俳優の)離婚問題なんかが潜んでいるかもしれませんので、今後はこの作品をテレ東「金8」のメインに育てていくのかもしれませんね。
さて、次は順当にいきまして……
シリーズ第二弾「ヘッド・ゲーム」を読みたいと思います。
そして、並行して読んでいる「金と銀」もそろそろ終盤に差し掛かります。
今月も予定数を読破できませんでした。
来月は頑張ろ〜!
それでは、また次回。ごきげんよう。
石の繭 警視庁殺人分析班
最近「探偵物」ばかりだったので、久しぶりの「警察物」は読みやすい。推理よりも犯人との駆け引きの方が個人的には興奮しますね。
今回の読了は、麻美和史「殺人分析班シリーズ」第1作目「石の繭」です。こちらは昨年 WOWWOWにて連続ドラマ化されました。「木村文乃」嬢が主演なのも私好みでしたね。
題名の「殺人分析班」とは、「今野敏」氏の「ST」のような特殊スキルの持ち主……ではなく、警視庁捜査一課の『十一係』の中の「予習・復習」が好きなメンバー……とでも言いましょうか、主人公の「如月塔子」を含む5人のメンバーのこと。日々の捜査終了後に「飲み屋」にて「犯行のスジ読み」をして、翌日からの捜査に繋げるという……「仲良しチーム」のことなんです。(今回はそれが裏目に出たりしてましたけどね。)
ストーリーは、「トレミー」と名乗る「知能犯」に手玉に取られる警察。犯行を防ぐには「トレミー」の指示に従うしかないという状況で主人公たち「殺人分析班」はどうやって犯人に近づけるだろうか……とういう流れです。
冷静に考えてみれば「意外と単純な犯行」なのですが、クライマックスは「一本取られた」という感じで、ありそうで無かったような展開がスリルに満ちていて秀逸だと思います。この事件の後の主人公「塔子」がどれだけ成長したのかも、このシリーズの読みどころ…かも。
それと、作者は「ドラマ化を想定してグロいシーンを控えた」と言っているように、(某苺夜のような)目を背けたくなるような描写はあまり無いようです(ドラマでは、結構 ありましたがね)。
という訳で、個人的には「続きが読みたい作品」と思いました。新作は「年一冊ペース」の様なので、次作が出たら次を読む…という感じで読み進めたいと思います。
今度は地上波で、是非 次回作の連ドラ化をお願い致します。フジの火曜22時あたりでね。
2016年3月15日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(ちょっとオマケかな)
「刑事」「探偵」物が多かった今期クールのドラマですが、(相棒・科捜研を除けば)平均10%を超えたのは2つだけという寂しい結果。来期クールはどんなドラマがヒットするんでしょうか?
さて次回は、今期クールはテレ東系でドラマ化された ……
富樫臨太郎「生活安全課0係」シリーズを読みたいと思います。現在出ている3冊に加え、4月には新作も発売予定…らしいです。
それでは、また次回。ごきげんよう。
見番 吉原裏同心 (三)
かなり久しぶりの「吉原裏同心シリーズ」第三弾「見番(けんばん)」読了です。前巻から何と1年2ヶ月空いてしましました。最近「二十四巻」が出たようで、はっきり言ってヤバイです。
今回は、十代将軍「家治」が亡くなり、権力を振るっていた「田沼意次」が失脚。これにより「吉原遊廓」にも甚大な影響を受けてしまいます。
その頃、「見番(芸妓・芸者を抱えて妓楼に派遣する事務所)」を取り仕切る「大黒屋」は、反田沼派の急先鋒「一橋治済」に近づき、吉原を己の物にすべく暗躍。「百面の銀次」を手先に使い、吉原を混乱に陥し入れ、延いては総取締「四郎兵衛」の暗殺計画までも実行する。
暴挙の限りを尽くす「大黒屋」へ「吉原遊廓」と「裏同心」の反撃が始まる……という流れで、クライマックスは愛しの奥様「汀女」が拉致されるピンチが。
でも、大丈夫。幹次郎 「練習してますから」。「眼志(がんし)流・波返し」が今回も「計5回」冴えに冴えまくっております。それと「横霞み」という新技も炸裂いたします。
余談になりますが、今回失脚した「田沼意次」、中学生の頃に「私腹を肥やした大悪党」のように教わったように記憶してます。「徳川吉宗(遊び人の新さんですね)」の「享保の改革」が緊縮政策だった為に財政再建は出来た様ですが、民の生活は貧窮したらしいです。そして次の「田沼政治」での資本主義化により経済が活性化されたんですが、「なんか最近も同じようなことしてるんじゃない?」……なんて思っちゃいました。歴史は繰り返すとはこういう事なんでしょうかね。
この「吉原裏同心シリーズ」ですが、吉原という「カオスな場所」が舞台であるにもかかわらず、「清らかで洗練された風」のような「爽快感」が感じられるところが魅力的だと思います。次巻からはそう時間(シャレじゃありませんが)を空けずに読みたいと思います。
46番目の密室 臨床犯罪学者・火村英生の推理 Ⅰ
さて、前々回の「山猫」に続き、現在日テレ系にて絶賛放送中のドラマ「臨床犯罪学者 火村英生」の原作を…という事で、最初はドラマ第1話の原作「絶叫城殺人事件」かとも思いましたが、やはり「火村とアリス」のデビュー作である「46番目の密室」を選んでみました。
この作品が発刊されたのは20年以上前の1992年。なので、作中には「携帯電話」などなどの記述がありませんし、「皇太子殿下と同じ歳」という記述があったりして……
ですが、ストーリーはミステリーとして一級品。以前読んだ「メルカトル」のような「ふざけた」結末ではないのでご安心を。まぁ「メルカトル」の場合は「ワザと」なんでしょうけどね。
それと、「作中の語り部」と「作者」が同じ「有栖川有栖」なのは、読者が「キャラクター」と「作者」を覚えやすいように配慮したとか、もう1つ「妙名」を捻り出すのが面倒だったとか、まぁ そんな感じだったらしいですよ。(詳しくは今月発売の「ダヴィンチ」に特集されてますので読んでみては。)
こちらも「山猫」と同様、「後ろ髪ひかれ」感はあるのですが、シリーズ物を増やしたくないこともあり、特別な事がない限りは一歩引いた感じでいきたいと思います。
ですが、漫画「金田一少年」や「BL」系作品が好きな方にはオススメいたします。
2016年3月7日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️(若干厳し目かも)
それに乗ってこなかったフジはなんか「暗重」なイメージでしたね。現実味があり過ぎる「若者像」や美女の「殺人」を「羊が追う」などなど…、ちょっと怖くて観るのを躊躇う作品ばかり。「親父」と「カレ」が「同じ歳」ってどういう「テーマ」ですかね。理解に苦しみます。
さて、もう一方の「吉原裏同心3」も読破完了しておりますので、近日中にアップいたします。
そして次回は、現在読破中のこちら……
麻見和史の殺人分析班シリーズ「石の繭」を読了中。
WOWWOWのドラマは結構「グロかった」ですが、大好きな「木村文乃」嬢が主演なので、とりあえずチェックいたします。
それではまた、次回。カミングスーン!
信長燃ゆ (下)
「王権守護」ーーー 甲斐武田家を滅ぼし、さらに勢力を増した信長は、いつしか朝廷の禁忌に触れつつあった。ついに信長への離反を決意する前関白・近衛前久。朝廷に身を置きながら、信長と深く結びついてしまった東宮夫人・晴子。信長というあまりにも大きい存在に畏怖と動揺を隠せない明智光秀、羽柴秀吉。周到な陰謀が、天下人を追いつめはじめ、すべての意思が本能寺へ集結する。
新年に読み始めた「信長燃ゆ」。難産でしたがようやく読み終わりました。誤解の無いように言いますが、決して「面白く無かった」訳ではありません。むしろ面白かったですよ。唯、馬鹿な私が禁断の「スマホゲーム」なんかダウンロードしたばっかりに………。結構ハマると止められないですね。
さて下巻は「武田家滅亡」と「恵林寺焼き討ち」によって、「信長」と決裂することを誓う「前久」が「光秀」を籠絡して「本能寺の変」を起こさせる……という流れ。「前久」「信長」「晴子」「光秀」のリレー的な「 目線」でストーリーが語られます。
「本能寺の変」といえば、ネットで人気の「激しいダンス」………ではなく、「信長による光秀へのイジメ」が原因と思われ(教えられ)てましたが、(あとがきによると)なにやら「黒幕」がいるらしい……という説が現在では主流みたい。
そう考えれば、この物語の「近衛前久」黒幕説が最も有効な感じがしますね。ある時は「上杉謙信」と盟約を交わし、またある時は従兄弟の「足利義輝」と共に幕府復興を画策し、そして「信長」の最大の脅威であった「石山本願寺」「一向一揆」などの「宗教」との争いも、裏には「前久」が糸を引いていたということらしい。「信長」にとって唯一無二の「ライバル」だったことは間違いないようです。
もし「前久」がいなければ「信長」の天下布武はもっと容易だったかもしれませんし、「延暦寺焼き討ち」などの「信長」にとっての「イメージダウン」だった出来事も起こらなかったかもしれません。そう考えると、「才能があること」ってちょっと「怖い」なぁ……なんて思っちゃいました。
物語の最後は「本能寺の変」が起こる「直前」で終わっているので、そのまま「上巻」序盤のシーンを読みたくなるという「無限ループ」状態。「上巻」の序盤を再読したら、結構「情感」が違いましたね(って、シャレじゃありませんよ)。
2016年2月19日 読了 個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️
作者は1996年に「関ヶ原連判状」を書き上げた時に、「信長燃ゆ」の構想があったようです。そして、前日談「神々に告ぐ」を書き上げた後に、この「信長燃ゆ」を書き上げることができたようです。
阿部氏の戦国三部作、残り2作「神々に告ぐ」「関ヶ原連判状」もいつかは読破したいと思います。特に「神々に告ぐ」は興味がありますね。「松永久秀」やら剣豪将軍「足利義輝」なんか興味深いですね(ってゲームのやり過ぎか……)。
現在 4話までしか観てませんが、巷では「真田昌幸」役 の「草刈正雄」が注目されているようですね。物凄く「狡猾な男」をどこか「コミカル」に、そして「スマート」に演じているからですかね。お茶の間の「熟練マダム」を「ハート」をガッチリ「鷲づかみ」してますね。この勢いで「紅白の司会」なんか……あっ、「ディーン五代」の方から人気ありそうですねぇ。
そして難産だった「信長」の後は、大河に合わせて 司馬遼の「風神の門」といきたいところですが……
こちらも新年にSPドラマが放映された、「吉原裏同心」第3巻「見番」を読みたいと思います。
それではまた、次回。お楽しみに〜。